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コラム

第50話:「アンカリング効果」 (2023年12月23日)
アンカリング効果は、意思決定において最初に提示された情報(アンカー)が、
その後の判断や意思決定に与える影響を指します。
人々が意思決定を行う際に、最初の情報が与えられた際の基準となり、
その後の情報や判断がそれに相対的に評価されたり修正されたりする心理現象です。

アンカリング効果は、特に数値や金額に関する意思決定において顕著に現れることが多いです。
例えば、商品の価格交渉やオークションで最初に提示された価格が、
その後の価格設定や入札額に大きな影響を与えることが知られています。
高い価格が提示されると、それを基準としてしまい、それよりも低い価格を提示された場合でも高く感じられたり、
逆に低い価格が提示されると、それを基準としてしまい、その後の価格が安く感じられることがあります。

この効果は、人々が情報を処理する際に、最初の情報を基準として参照する傾向があることによるものです。
アンカリング効果を最小限に抑えるためには、意思決定の際には複数の情報源や視点を考慮し、
最初の情報だけでなく客観的な視点で判断することが重要です。
また、自己意識を持って意思決定を行い、アンカーに左右されないよう努力することも有効です。